第2次南九州市総合計画後期基本計画・第3期南九州市創生総合戦略(令和5年度~令和9年度)
本市は,2018(平成30)年3月,まちづくりの方向を示す指針として「第2次南九州市総合計画」を策定し,将来都市像「人と自然が共生する 活気あふれる 住みよいまち 南九州市」の実現に向けて,各種施策や事業を推進してまいりました。
この度,これまでの社会情勢の変化への対応や,これから5年間の変化の予測を踏まえながら,2023(令和5)年度以降の持続可能なまちづくりの指針となる「第2次南九州市総合計画後期基本計画」と「第3期南九州市創生総合戦略」を一体的に策定しました。
また,国ではデジタルの力を利用して,全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を目指した「デジタル田園都市国家構想」を打ち出し,それに基づきデジタルの力で本市の地域課題の解決や魅力向上を進めていき,社会情勢の変化に柔軟に対応していくために2024(令和6)年度に「第3期南九州市創生総合戦略」を一部改訂いたしました。
2027(令和9)年度までは,こちらの計画に基づき,将来都市像の実現に向けたまちづくりを進めてまいります。
分野別目標
目指すべき将来都市像を実現するため,次の7つの分野別目標を設定しました。
1 豊かな自然 活力ある農村 未来に向けて発展する まちづくり
本市は「茶」や「さつまいも」,「畜産」などで県内有数の生産量と質を誇っており,「南の食料供給基地」として,今後も豊かな自然と活力ある農村づくりを進めていくためには,農業の振興が不可欠であります。
農家の経営安定に繋がる機械化や生産施設の近代化を進め,認定農業者や集落営農組織の支援を行うとともに,農業後継者や新規参入者の育成・確保を図ります。
「知覧茶」をはじめとした本市の豊富な農畜産物のブランド化・高付加価値化を積極的に推進し,6次産業化や輸出への取組を進めるとともに,観光産業と一体となったPRを展開し,産地間競争に勝ち抜く体制づくりに努めます。
さらに,生産者の顔が見える販売体制を確立し,消費者に信頼される産地づくりに努めるとともに,鳥獣被害の防止や環境に配慮した農業振興を図り,安心・安全な農畜産物を安定供給できる体制づくりに努めます。
また,活力ある農村づくり,農業・農村の多面的機能の維持・発揮を図るため,地域の共同活動や中山間地域における農業生産活動,自然環境保全活動などを支援します。
2 魅力と活力にあふれ にぎわう まちづくり
商工業については,南薩縦貫道の全線開通によりアクセスが向上した地の利を生かして企業立地を推進し,新たな雇用の場を創出するとともに,高等学校新卒者へ地元企業の情報を発信します。
また,伝統的工芸品である川辺仏壇の製造技術を駆使した新商品の開発を支援し,川辺仏壇産業の振興を図ります。
さらに,魅力ある店舗づくり等により商店街の活性化及び商工業者の経営安定に努めます。
観光については,本市の特色ある観光資源や恵まれた自然資源と農畜産物等を活かした観光ルートの開発や,グリーン・ツーリズム等の着地型観光を確立するとともに,観光地づくりを担う法人の設立を支援します。
また,海外からの誘客対策やユニバーサルツーリズムをより一層推進し,地域活性化を図ります。
さらに,イベントなどによる誘客活動も推進し,訪れる人々に対して心温まる「おもてなし」を提供し,繰り返し訪れたくなるようなまちづくりを目指します。
3 人と物が行き交い 快適で暮らしやすい まちづくり
市内を東西南北に結ぶ幹線道路や市民の生活の基盤となる生活道路の整備を進め,人や物の交流の促進,産業や観光面での地域経済の活性化を図るとともに,周辺地域との連携や市民の一体感の醸成に向けた交流活動の促進を図ります。
市民の移動手段を確保するため,JR指宿枕崎線,路線バスの維持確保を図るとともに,利用者ニーズに応じたコミュニティバスの運行を継続していきます。
また,地域の特性を活かした安心で快適な都市環境づくりに努め,快適な居住空間の創造や高度情報化社会に対応した情報通信基盤の整備促進を図ります。
4 安全で安心して 住みやすい まちづくり
市民一人ひとりが,豊かな自然を生かした安心して住みやすいまちづくりに積極的に取り組む必要があります。
ごみの分別収集の徹底や循環型社会の形成(3R活動),再生可能エネルギーや省エネルギーの普及促進に取り組み,地球規模での環境施策の充実を図ります。
また,地域の実情にあった生活排水処理施設の整備や安全な水の安定供給を行い,快適な生活空間の創造に努めます。
さらに,安全な生活を守るため,市民・地域・行政が連携して,消防・防災体制の充実や交通安全・防犯対策の強化,消費者被害防止に努めます。
5 みんなで支え合い いきいきと健やかに暮らせる まちづくり
地域において,子どもから高齢者まで,隣の人や地域の人に支えられ暮らしています。
住み慣れた地域で生活するには,一人ひとりが個々の体調に応じて健康に努力すること,そしてできる範囲で自分の周りの方を支えることが基本です。
みんなが地域の支えに助けられて,健やかにいきいきと暮らせるまちづくりを推進します。
また,各種検診や健康相談・健康教室などへの積極的な参加を促すとともに,適度な運動や安心・安全な食材を活かした食生活の改善に取り組み,みんながいきいきと暮らせるこころとからだの健康づくりを推進します。
育児負担の軽減を図るため,子育て支援体制の強化や多様化する保育ニーズに対応した保育サービスの充実に向け改善します。
高齢化が進行する中で,高齢者が住み慣れた地域や家庭で,いきいきと安心して生活を送れるよう,生きがいづくりや社会参加への促進,介護保険制度などに基づく自立支援や介護者の負担軽減に向けた支援体制の強化を図ります。
また,ノーマライゼーションの理念に基づき,積極的な広報・啓発活動や交流活動などへの取組を通して心のバリアフリーを推進し,みんなで支え合う地域福祉社会の構築を図ります。
6 心の豊かさと創造力を育む 教育・文化の まちづくり
学校教育は,「基礎・基本」の定着を基盤に,国際理解教育,情報教育,環境教育をはじめ,安心・安全な「食」のまちづくりの基本となる食育,郷土のよさを活かしたきめ細かな教育の充実やこころの教育を推進し,生きる力や創造力と豊かな心を育む学校教育の充実に努めます。
教育の原点は家庭であるという自覚のもと,家庭教育や幼児教育をはじめ,世代間交流を促進し,家庭・学校・職場・地域などが一体となった青少年の健全育成に努めます。
本市の持つ豊かな自然・文化・歴史・農林水産物などの学習資源を活かし,幼児から高齢者まで対応した生涯学習機会の充実や,それを支える指導者やボランティア団体との連携を図り,だれでも身近に生涯学習へ参加できる体制の構築に努めます。
長い歴史に育まれてきた文化財や伝統行事などの保存・継承・調査・活用に努めるとともに,多様な文化芸術に触れる機会の提供や参加体験できる文化活動の充実を図ります。
「知覧特攻平和会館」を核とした平和に関する事業の推進と平和学習を展開し,世界の恒久平和へ寄与していきます。
7 みんなで創る 協働と自立の まちづくり
市民は,「自分たちの住むまちは自ら創る」という意識を持ち,積極的にまちづくりに参加することで,協働の仕組みを推進します。
市民等で組織する地区公民館,自治会などあらゆる組織は「南九州市」のまちづくりを進める協働のパートナーであり,あらゆる組織と行政と相互に協力し合って魅力あふれるまちづくりに取り組みます。
行政運営については地域の特性を活かした本市独自の施策展開を図りながら,自主財源の確保と自立した行財政の運営に努めます。
市民・地域・企業・行政など,関係する個人や団体,組織がそれぞれの立場や役割の中で,協働によるまちづくりを推進していきます。
添付書類
この記事に関するお問い合わせ先
【企画課 企画係】
電話番号:0993-83-2511
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更新日:2025年04月04日
公開日:2023年12月01日