【市指定有形】瀬平観音像一体と洞窟

ごつごつした岩場に置かれた小さめの観音像の写真の拡大画像 (JPEG: 19.3KB)
山川から頴娃麓に通じる道には,開聞の苙口(おろんくっ)から峠を越えていく道(荷辛路越え)と,この瀬平渡りの2つの道筋がありました。
瀬平渡りは波しぶきを浴びながら岩と岩の間を跳んで渡る,大変な難所でした。
この観音像は,元禄4年(1691年)に瀬道が完成したことに感謝するとともに,難所の瀬平を無事に通れるように安全を祈願して置かれました。
洞窟の壁面には元文3年(1738年)と延享4年(1747年)に瀬道を建立したと碑文が刻んであり,また,像の裏側には「頴娃郡長崎庄左箙(ながさきのしょうせびら)の通路巍巍(ぎぎ)たる岩畔(がんはん)…」と刻まれており,厳しかった様子がうかがえます。石工安兵衛の名も見られます。
(注意)瀬平橋の下の海岸に残っている瀬道のあとです。侵食により当時の姿をとどめている場所は少なくなりましたが,実際に歩いてみると,その頃の苦労がしのばれます。

海辺の大きな岩場にある潮道の場所を矢印で示した写真の拡大画像 (JPEG: 13.7KB)

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更新日:2023年12月01日
公開日:2023年09月28日