掛け草履
むかし,中渡瀬集落には井戸がなく湧き水を組んで使っていました。
ところが水汲み場から毎夜「ゴトン,ゴトン」という音がします。
青年が夜様子を見に行くと,片方の足は赤ん坊のように小さく,もう片方の足はびっくりするくらい大きな老婆がいました。
集落では,それは水神様に違いないということになり,毎年12月31日の晩,青年たちが片方1メートル,片方5センチ程のわら草履を水汲み場に掛けるようになりました。
この行事は不思議な水神様の伝説と共に伝えられていましたが,水道の普及で水汲み場の利用者がいなくなり,昭和20年頃に途絶えてしまいました。
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更新日:2025年12月18日
公開日:2025年12月18日