知覧茶の振興に挑戦する人材を募集します！【地域おこし協力隊】

鹿児島県南九州市は，県都・鹿児島市から車で約1時間，本土最南端に位置する人口約3万人のまちです。
年間平均気温は約18℃と温暖で，山と海に囲まれた，のどかで自然豊かな環境が広がっています。

南九州市は，2007年に頴娃町，知覧町，川辺町の3町が合併して誕生しました。

農業と観光が特に盛んで，中でも日本有数の茶産地として知られています。
特に「知覧茶」は農林水産大臣賞などを数々受賞してきた銘茶です。
令和6年産の荒茶生産量では，鹿児島県が長年首位だった静岡県を上回り，日本一となりました。
当市は，鹿児島県内の荒茶生産量の約48％を占め，市町村単位で生産量・栽培面積ともに全国最大規模を誇っています。

また当市には，平和の尊さを今に伝える「知覧特攻平和会館」があります。
太平洋戦争末期，本土最南端の陸軍特別攻撃隊の特攻基地が置かれ，特攻隊員が出撃した地であり，館内には特攻隊員の遺品や関係資料が展示されています。
全国から多くの来館者が訪れる，当市を代表する施設です。
このほか，江戸時代の町並みと庭園が残る知覧武家屋敷庭園群，伊能忠敬が「天下の絶景」と称賛したと伝えられる番所鼻自然公園，国の伝統的工芸品に指定されている川辺仏壇など，歴史と文化，自然を多く感じられる資源が数多くあります。

行政では，目指すべき将来都市像として「人と自然が共生する活気あふれる住みよいまち」を掲げ，地域特性を生かした取組を進めています。
あわせて，新庁舎建設や県南薩地域振興局の再整備に伴う中心市街地の再形成など，持続可能なまちづくりに向けた各種施策を推進しています。

市の基幹産業であるお茶を取り巻く環境は，リーフ茶の消費の落ち込みが続く中，生産コストの上昇や労働力不足，生産者の高齢化など，厳しい状況が続いています。
一方で，長年にわたる茶価低迷のなかにあって，今年度は例年にない高値で推移するなど，生産意欲の向上につながる明るい兆しも見られています。

当市では，これまで茶園の基盤整備や乗用型機械化体制の導入，共同荒茶加工による低コスト化生産に取り組んできました。
また，多品種栽培が行われていることに加え，今後は抹茶の原料となる碾茶や有機栽培茶の生産拡大も見込まれており，こうした取組により，国内外の茶業関係者から高い期待が寄せられる産地となっています。

今後，茶産地としての地位をさらに確立していくためには，生産体制の維持・強化に加えて，消費拡大につながる効果的なPRや新たな販路開拓に向けた取組が不可欠となっています。
茶業を取り巻く環境は目まぐるしく変化していますが，その変化の中で，お茶の販路拡大に向けた可能性は大きく広がっています。

当市では，知覧茶の新しい価値を創出し，消費地と生産者を繋ぐ新たな商流づくりに取り組む地域おこし協力隊を募集します。
募集する協力隊には，お茶を軸としたビジネスに挑戦し，隊員としての任期を卒業した後も地域に根差した活動を継続していただける方を求めています。

知覧茶の新たな商流づくりに取り組み，生産地と消費地との繋がりをコーディネートする業務に従事していただきます。

当初は南九州市茶業振興会のスタッフとして，茶業関係各所との関係構築に携わりつつ，段階的に知覧茶のナカとソトを繋ぐ取り組みに移行し，任期終了後の事業展開を目指していただきます。

1年目：茶業の年間スケジュールを把握していただくため，南九州市茶業振興会のスタッフとして事務所に勤務します。
着任当初は，市HPの知覧茶ブランドサイトの運営やSNS等を活用した情報発信を軸としながら，茶業関係者との繋がりを拡げていく活動をしていただきます。

2年目：知覧茶PRに関わる事業の企画・立案，運営を行います。
隊員卒業後の自らの事業展開を考慮した活動も進めていただきます。

3年目：茶業振興会や関係各所と連携し，消費地と生産者を繋ぐ新たな商流づくりに向けた取組を行います。
地域おこし協力隊卒業を目前にした，自らの事業展開を検討してください。

任期後のなりわいづくりのイメージは下記のとおりです。

• 観光客やバイヤーに対し，知覧茶の生産現場をアテンドするコーディネート業務
• 国内外での知覧茶PRに関する委託業務
• 知覧茶を仕入れての販売業務
• 知覧茶生産者として就農