離婚後の子の養育に関する民法等改正【共同親権制度】

更新日:2025年12月17日

公開日:2025年09月12日

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令和6年(2024年)5月17日に,父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として,民法等の一部改正法が成立しました。

この改正法は,こどもを養育する父母の責務を明確化するとともに,親権(単独親権,共同親権),養育費などに関するルールが見直され,令和8年(2026年)4月1日から適用されることになります。

民法改正の主なポイントは以下のとおりです。

親権・養育費・親子交流などに関する民法改正のポイント

親の責務に関するルールの明確化

親権や婚姻関係があるかどうかに関わらず,こどもを育てる責任と義務についてのルールが明確にされました。

こどもの人格の尊重

こどもが心も体も元気でいられるよう育てる責任があります。
こどもの利益のため,意見をよく聞き,人格を尊重しなければなりません。

こどもの扶養

こどもを養う責任を指します。
こどもが親と同じくらいの生活が送れる水準でなければなりません。

父母間の人格尊重・協力義務

こどものためにお互いを尊重して協力し合うことが大切です。
下記のようなことは,このルールに違反する場合があります。

  • 暴力や相手を怖がらせるような言動
  • 他方の親によるこどもの世話を不当にじゃますること
  • 理由なくこどもの住む場所を変えること
  • 約束した親子の交流をさまたげること

親権に関するルールの見直し

1人だけが親権をもつ単独親権のほかに,離婚後に父母2人ともが親権を持つ共同親権の選択ができるようになります。

父母2人とも親権を持つ共同親権の場合

毎日の生活に必要なこと,例えば食事や着る服を決めること,短い旅行,予防接種や習い事などは,父母のどちらかで決めることができます。

こどもの住む場所を変えることや将来の進学先を決めること,心と体の健康に大きな影響を与える治療やこどものお金の管理などについては父母が話し合って決められます。
なお,父母の意見が対立するときには,家庭裁判所で,父母のどちらかが1人でその事項を決められるようにする裁判を受けることもできます。

養育費の支払い確保に向けた変更点

養育費を確実に,しっかりと受け取れるように新たなルールの創設やルールの見直しが行われました。

取り決めの実効性アップ

文書で養育費の取り決めをしていれば,支払いが滞った場合にその文書をもって一方の親の財産を差し押さえるための申立てができるようになります。

法定養育費の請求権が新設されます

離婚時に養育費の取り決めがなくても,こどもと暮らす親がこどもと暮らしていない親へこどもの養育費を請求できる制度です。
法定養育費は,あくまでも養育費の取決めをするまでの暫定的・補助的なものです。
こどもの健やかな成長を支えるためには,父母の協議や家庭裁判所の手続きにより,各自の収入などを踏まえた適正な額の養育費の取決めをしていただくことが重要です。

裁判手続きがスムーズに

家庭裁判所は養育費に関する裁判手続きをスムーズに進めるために収入情報の開示を命じることができることとしています。
また,養育費を請求する民事執行の手続きでは,地方裁判所に対する1回の申立てで財産の開示,給与情報の提供,判明した給与の差し押さえに関する手続きを行うことができるようになります。

安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

親子交流や父母以外の親族との交流に関するルールが見直されました。

親子交流の試行的実施

家庭裁判所の手続き中に親子交流を試行的に行うことができます。
家庭裁判所はこどものためを最優先に考え,実施が適切かどうかや調査が必要かなどを検討し実施をうながします。

婚姻中別居時の親子交流

父母が婚姻中にこどもと別居している場合の親子交流は,こどものことを最優先に考えることを前提に,父母の協議で決め,決まらない時は家庭裁判所の審判等で決めることがルールとなります。

父母以外の親族とこどもの交流

こどもと祖父母などとの間に親子のような親しい関係があり,こどものために必要があるといった場合は,家庭裁判所はこどもが父母以外の親族との交流を行えるようにできます。

法務省作成パンフレット

法務省作成動画(YouYube)

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