日本茶の種類と製法
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茶の発酵とは生葉の中の酸化酵素を働かせることであり,酒や味噌のように微生物を働かせる「発酵」ではありません。
緑茶,ウーロン茶,紅茶,加工の仕方が違うだけで同じ「チャノキ」という植物から作られています。
不発酵茶
不発酵茶は,茶葉を収穫後,葉を発酵させないようにして作った茶です。
お茶を摘んだ後にすぐ蒸すか,炒るかして,揉みながら乾燥させるという工程で作られます。
日本の緑茶は不発酵茶であり,さわやかでグリーンなお茶の香りと,淹れたての色が鮮やかな緑色となるのが特徴です。
蒸し製
生葉を摘採した直後に「蒸気」を使って蒸して作られるお茶です。
釜炒り製
釜炒り製玉緑茶は,蒸さずに釜で炒って作られるお茶です。
半発酵茶
半発酵茶は,その名の通り途中まで発酵させた茶です。
中国茶には半発酵茶が多く,包種茶,安渓烏龍茶,武夷岩茶,台湾烏龍茶などがあります。
【読み】
- 包種茶(ほうしゅちゃ)
- 安渓烏龍茶(あんけいうーろんちゃ)
- 武夷岩茶(ぶいがんちゃ)
発酵茶
紅茶は,発酵茶の代表です。
紅茶には,葉がそのままの形をしている「リーフスタイル」と,細かくカットしている「ブロークンスタイル」があります。
種類と製法のまとめ
種類 | 説明 | ||
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発酵茶 | 紅茶 | 摘み取った茶の葉と目を乾燥させ,揉み込んで完全発酵して作る。 | |
半発酵茶 | 烏龍茶 | 紅茶と緑茶の中間で,茶葉を半分ほど発酵して作る。 | |
不発酵茶 |
蒸し製 | 煎茶 | 新葉を摘んですぐに蒸して揉んで作る。 日本で生産される茶の75%を占める。 ※深蒸し煎茶 蒸す時間を通常より,2,3倍長く(深く)して作った茶。 南九州市で代表的な種類。 |
かぶせ茶 | ワラや寒冷紗(かんれいさ)などで芽を覆って育てた葉で作る。 | ||
玉露 (高級茶) |
新芽に覆いをし,薄暗い中で栽培した茶の葉で作る。 | ||
碾茶 (てんちゃ) |
新芽に覆いをして栽培し,蒸した葉を揉まないで作る。 ※抹茶 碾茶を茶臼で挽いて,微粉末にしたもの。 |
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蒸し製玉緑茶 (別名グリ茶) |
煎茶の工程から製揉工程を省略して作る。 葉は,勾玉状である。 |
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番茶 | 新葉が伸びて硬くなった葉や茎などを原料にして作る。 | ||
焙じ茶 | 番茶や茎茶を強火で炒って作る。 香ばしさが特徴の茶。 |
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玄米茶 | 番茶に炒った米を混ぜて作る。 米菓子のような香ばしい香りが特徴の茶。 |
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釜炒り製 | 釜炒り製玉緑茶 | 蒸さずに釜で炒って作る。 |
更新日:2025年01月31日
公開日:2024年12月02日