日本茶の種類と製法

更新日:2025年01月31日

公開日:2024年12月02日

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茶の発酵とは生葉の中の酸化酵素を働かせることであり,酒や味噌のように微生物を働かせる「発酵」ではありません。

緑茶,ウーロン茶,紅茶,加工の仕方が違うだけで同じ「チャノキ」という植物から作られています。

不発酵茶

不発酵茶は,茶葉を収穫後,葉を発酵させないようにして作った茶です。
お茶を摘んだ後にすぐ蒸すか,炒るかして,揉みながら乾燥させるという工程で作られます。
日本の緑茶は不発酵茶であり,さわやかでグリーンなお茶の香りと,淹れたての色が鮮やかな緑色となるのが特徴です。

蒸し製

生葉を摘採した直後に「蒸気」を使って蒸して作られるお茶です。

釜炒り製

釜炒り製玉緑茶は,蒸さずに釜で炒って作られるお茶です。

半発酵茶

半発酵茶は,その名の通り途中まで発酵させた茶です。
中国茶には半発酵茶が多く,包種茶安渓烏龍茶武夷岩茶台湾烏龍茶などがあります。

【読み】

  • 包種茶(ほうしゅちゃ)
  • 安渓烏龍茶(あんけいうーろんちゃ)
  • 武夷岩茶(ぶいがんちゃ)

発酵茶

紅茶は,発酵茶の代表です。
紅茶には,葉がそのままの形をしている「リーフスタイル」と,細かくカットしている「ブロークンスタイル」があります。

種類と製法のまとめ

種類と製法
  種類 説明
発酵茶 紅茶 摘み取った茶の葉と目を乾燥させ,揉み込んで完全発酵して作る。
半発酵茶 烏龍茶 紅茶と緑茶の中間で,茶葉を半分ほど発酵して作る。

 

 

不発酵茶
蒸し製 煎茶 新葉を摘んですぐに蒸して揉んで作る。
日本で生産される茶の75%を占める。

※深蒸し煎茶
蒸す時間を通常より,2,3倍長く(深く)して作った茶。
南九州市で代表的な種類。
かぶせ茶 ワラや寒冷紗(かんれいさ)などで芽を覆って育てた葉で作る。
玉露
(高級茶)
新芽に覆いをし,薄暗い中で栽培した茶の葉で作る。
碾茶
(てんちゃ)
新芽に覆いをして栽培し,蒸した葉を揉まないで作る。

※抹茶
碾茶を茶臼で挽いて,微粉末にしたもの。
蒸し製玉緑茶
(別名グリ茶)
煎茶の工程から製揉工程を省略して作る。
葉は,勾玉状である。
番茶 新葉が伸びて硬くなった葉や茎などを原料にして作る。
焙じ茶 番茶や茎茶を強火で炒って作る。
香ばしさが特徴の茶。
玄米茶 番茶に炒った米を混ぜて作る。
米菓子のような香ばしい香りが特徴の茶。
釜炒り製 釜炒り製玉緑茶 蒸さずに釜で炒って作る。

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