サツマイモ基腐病等への対策について


今するべきこと
残さの持ち出し・早期耕耘
- 残さ(腐敗や出荷ができないイモ等)をなるべくほ場外へ持ち出す。
- 地温が高い時期に複数回耕耘する。
- 腐熟促進剤も地温が高い時期に施用する。
地温が低くなると土壌中の微生物の働きが悪くなり,高い効果が得られません。
健全な種いもの確保
1 種いもの収穫における留意事項
- 種いも専用ほ場(基腐病等の病害が発生していないほ場)から収穫する。
- 収穫が遅れないよう,適期(目安として植付130日前後)に収穫する。
- 表皮が傷つかないように丁寧に取り扱う。
2 種いもの選別における留意事項
- 表皮を軽く水洗して,変色や萎縮,軟化が認められる種いもは除去する。
- 200~300グラム程度の大きさの種いもを選別する。
- 種いもを床に落とす,放り投げる等打撲の原因となる取扱いをしない。
- 種いものなり首と尾部を切除する。
3 蒸熱消毒における留意事項
- 種いも選別後は,できる限り早期に,原則として貯蔵前(9~11月)の暖かい時期に蒸熱消毒を行う。
- 蒸熱消毒直後は,表皮が柔らかく傷つきやすいので,丁寧に取り扱い,低温に遭遇しない風通しの良い場所で十分に風乾し,すぐに伏せ込みを行わない。
4 貯蔵における留意事項
- 温度(13±1℃)と湿度(90~95%)を確保できる定温貯蔵庫で保管する。
- 貯蔵中に腐敗した種いもは除去し,周囲への伝染を防止する。
サツマイモ残さ処理場を開設しています!
本市では,さつまいもの残さ処理場を設置しています。
次年産での病気の発生と拡大を抑えるためには,苗床・収穫後の残渣の適切な処理も重要な要因です。
さつまいも残さの処理にお困りの方は,ぜひご利用ください。
詳細は,以下の「サツマイモ残さ処理場の開設について」からご確認ください。
3つの対策を総合的に実施しましょう!
平成30年に確認されたサツマイモ基腐病は,本市の基幹作物であるさつまいもの生産に甚大な影響を及ぼしています。
サツマイモ基腐病の発生の軽減及びまん延防止の対策として,「持ち込まない対策」,「増やさない対策」,「残さない対策」の3つの対策を総合的に実施しましょう。
持ち込まない対策
- 種いも専用ほ場の設置
- 定期的な種苗の更新
- 履歴の確かな種苗の確保
- 種いもの選別・消毒
- 苗床と土壌消毒
- 苗床での異常株の抜き取り・薬剤散布
- 定植前の適切な消毒
- 苗床の残渣処理
- 長靴・農機具のこまめな洗浄
増やさない対策
- 計画的な輪作
- 品目変更・休耕・交換耕作
- 病気に強い品種の活用
- 早植え・早掘り(作型の変更)
- 排水対策
- 定期巡回による初期発生株の抜き取り
- 薬剤散布
- 株基部の発病を目安とした収穫の前倒し
残さない対策
- 収穫後残渣の持ち出し
- 収穫後すぐの耕耘などによる残渣分解促進
- 天地返し
- 本圃の適切な土壌消毒
サツマイモ基腐病以外の腐敗病対策について
現在,南九州市内にてサツマイモ茎根腐細菌病の発生が散見されます。
今後も台風や気温上昇により発生しやすい条件となりますので,ほ場をよく見回り,サツマイモ基腐病対策と併せて以下の対策を実施してください。
サツマイモ茎根腐細菌病の特徴と対策


特徴
- 罹患した株は,株全体が萎れ,茎は黒くドロッと腐敗する。
- 作付時期が遅い,水はけが悪いほ場で発生しやすい。
対策
- 異常株の早期発見,抜き取り
注意:抜き取った異常株は必ずほ場外に持ち出して処理すること - 排水対策
- 早期収穫(抜き取りが困難な場合)
- 苗床及び本ぽの土壌消毒(還元消毒)
詳しい情報について
以下の「鹿児島県ホームページ(サツマイモ基腐病対策に関する情報)」をご確認ください。
この記事に関するお問い合わせ先
【農業振興課 生産流通指導係】
電話番号:0993-36-1111
メールでのお問い合わせはこちら





更新日:2025年09月19日
公開日:2025年04月04日