【史跡】金山水車(轟製錬所)跡
左側手前部分には水辺があり奥に複数の木造の建物と煙突が見える金山水車(轟精錬所)の白黒写真の拡大画像 (JPEG: 54.1KB)
地面が彫られて石垣が積み上げられた金山水車跡に点々と土のう袋が置かれ数名の男性が作業している様子の写真の拡大画像 (JPEG: 99.2KB)
明治の終わりから昭和の初めにかけて操業していた宮内鉱山轟製錬所跡です。南西に直線距離で約8キロメートルのところにある赤石鉱山(現在も操業)などから,荷馬車で運ばれた金・銀鉱石を水車の力を使って細かく砕いて,金や銀を取り出す製錬を行っていました。
平成26年度に鹿児島県立埋蔵文化財センターが行った発掘調査により,川から引いた石積の導水路や石垣,阿多溶結凝灰岩をくりぬいて造られた水車坑,天然の甌穴(ポットホール)を利用した排水施設など製錬所に関連する遺構が見つかりました。これらは保存状態もよく,当時の様子を伝える貴重な産業遺産であると評価され,現地に保存されることになりました。現在は遺構の保護のため,土のうを使って埋め戻しています。
南九州では,江戸時代から製鉄や骨粉製造等に水車を利用しており,現在も毎年7月に豊玉姫神社などで行われる「水車からくり」(国選択無形民俗文化財)にその技術が伝わっています。
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更新日:2023年12月01日
公開日:2023年09月28日