【県指定有形】門ノ浦伝来絵幕

更新日:2025年06月24日

公開日:2025年06月24日

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門ノ浦伝来絵幕

犬追物の情景を描いた場面

門ノ浦伝来絵幕

牛若丸とみられる小柄な人物が刀を振りかざし,橋上で弁慶とにらみ合う場面

南九州市知覧町南部の海に面した門ノ浦に伝わったものです。

長さ10メートルほどの絵巻物で,地引網や相撲,流鏑馬,犬追物,牛若丸と弁慶,源頼朝の富士巻狩りなど15の場面が描かれています。
15世紀後半から17世紀初頭の戦国時代に描かれたものと考えられます。

由来は不明ですが,南九州市頴娃町南部の水成川の平峰家にも江戸時代に描かれた同様の絵巻物が伝わっています。
神事の際に壁に掛け,神舞を奉納されていたとされ全国的にも珍しい形態であることから「絵幕」という造語を用いています。

絵幕に描かれた中世武家の生活実態だけでなく,かつて南薩地域で行われていた信仰実態がうかがえる貴重な資料です。

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