移住者インタビュー(No.10)
南九州市川辺町在住・古島さん(2023年・鹿児島市から移住)
名前:古島 省吾さん
移住地:川辺町
移住前の居住地:鹿児島市
移住時期:2023年4月
職業:カレー専門店経営(さくらじま Jacob spice)
家族構成:夫妻・息子2人
利用した移住支援制度:家賃補助
自分から一歩踏み出すことでつながるコミュニティ
川辺町でカレー専門店を営む古島さん。
もともとは鹿児島市にお店を構えていましたが,もっとお客様にゆっくり過ごしてもらいたいと,駐車場がある広々とした現在の店舗へ移転。
自宅のあった鹿児島市からお店へ通ううちに川辺町の魅力を実感し,5年後には住まいも引っ越しすることに。
家族みんなで古民家暮らしを満喫しています。
お店の移転先として川辺町を選ばれた理由は?
最初は川辺町にしぼっていたわけではなく,鹿児島市から通える距離で探していました。この物件に決めたのは,ちょうど内覧しに来た時,銀杏の木が店を包み込むように真っ黄色に染まっていたんですね。
その光景に妻も私も一目惚れしてしまって。
知り合いもいない地だったので,オープンして1年くらいは寂しい思いもしました。
でも,自分の思考の向きを変えると徐々に状況も変わってきたんです。
ただ眺めているだけじゃなくこちらから一歩踏み出せば,周囲の人々も一歩分開いてくれる。
積極的に町のイベントに参加してつながりを広げたり,助けて欲しい時には勇気を出して頼ってみたり。
自分が前向きな気持ちで臨めば,地域に入っていくことは思っているほど難しいことではないんです。
川辺の人々は普段はおとなしいけれど実はアツいということは,祭りの盛り上がりを見てもわかります。川辺の祭りはすごいですよ。みんなで団結して同じ方向へ進む,これが本来の祭りだと感動しました。
地域とのつながりができた頃に住まいも移されたんですね。
子どもたちが大きくなってきて,家をどうしようかという話になり,妻が「土間のある暮らしがしたい」と言い出しまして。
すでに仲間もできていた川辺町で空き家を探し始めたのですが,なかなか難しかったですね。2年くらいかかって友人を通じて紹介してもらい,土間も蔵もある築110年の古民家を借りることができました。
いざ住むことになると,自分のほうが日本家屋の魅力にとりつかれてしまいました。
日本家屋は何代も受け継げるように造ってあるので,防災や耐久の面でも理にかなった建築なんですね。
お風呂は薪風呂なのですが,当初はリノベーションするつもりでした。
でも,今から造れないものだから大切にしようと残したのが大正解。
めちゃくちゃ気持ち良くてドハマりしています。
薪を焚くのも,面倒どころか楽しいんですよ。
最初は嫌がっていた子どもたちも今は喜んで入っています。
気持ちいいんでしょうね。
子どもの適応能力はすごいです。
子育て環境はいかがですか?
現在子どもたちが通っている川辺小学校は全校生徒数が400人くらい。
児童や教員,保護者を含めて顔が見える規模の学校がいいと思っていたので,安心して通わせることができています。
周りに自然が多く,遊び場にも困りません。
引っ越して来た時,地域の方々に子どもたちがいることをとても喜んでもらいました。
今も学校の行き帰りに声をかけてくださるなど,何気なく見守ってもらえるのがありがたいです。
移住して感じたことや今後やってみたいことはありますか?
街に暮らしていると,お金がないと絶望的な気分になりますが,田舎だと「何とかなるっしょ」と思えるんですね。
それは,お金だけで回っていない人間関係があるから。
横のつながりができてからは,みんなで知恵を出し合い助け合うという,田舎特有のコミュニティの魅力をすごく実感しました。
助けてもらうと,自分も地域に根ざしていこうと積極的に関わるようになります。
銀杏がキレイな時期に店の駐車場でイベントをしたり,年末に餅つきをしたりと,やりたかったことも実現できています。
今後は,友人がつくったシェアキッチンで「オヤジ食堂」も始める予定です。
パパたちの交流の場と子ども食堂を兼ねる場所になったらいいなと。
また,自宅の蔵を改装して,薪風呂を体験できる宿も運営してみたい。
ここに移って来たことで,どんどん面白いことが起きているなと感じています。
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更新日:2024年09月09日
公開日:2024年09月09日